ミュージシャン


Talking Heads [Wikipedia] [YouTube] [Amazon]
フロントマン、デヴィッド・バーンの奇怪なボーカルと特異な曲作りがとにかく印象的な、ニューウェーブ・バンド。
歌詞もちょっとおかしい。まるで神経症でも患っているかのような。(バーンのライブ・パフォーマス自体もそう言われます)
3枚目からは次第にもうニューウェーブとはいえなくなってきて、(ポストパンクに分類されるそうです)
アフリカ音楽などに根差したミニマルな音楽に傾倒し始め、ヒットを飛ばします。
特に4枚目のアルバムである「リメイン・イン・ライト」は、 時折80年代を代表するアルバムとして名前が上がるほど、評価が高いことで知られています。
主なメンバー
デヴィッド・バーン
バンドのボーカルで、フロントマン。作詞作曲はほとんどこの人。 奇怪なボーカルも大きな特徴。
クリス・フランツ、ティナ・ウェイマス
それぞれドラムス、ベース。バンド内バンド「トム・トム・クラブ」としても2人で活動。
ジェリー・ハリスン
ギターやキーボードでバーンをサポート。
ディスコグラフィー
1. Talking Heads: 77
2. More Songs About Buildings and Food
3. Fear of Music
4. Remain in Light
5. Speaking in Tongues
6. Little Creatures
7. True Stories
8. Naked
1. Talking Heads: 77 (1977)
邦題、「サイコ・キラー'77」。トーキング・ヘッズのデビューアルバム。
彼らが一番「ニューウェーブ」していたアルバムだと思います。
バーンの奇怪なボーカル、そして特異な曲作りにばかり目が行きがちですが、 ポップで多彩な展開を聞かせているのも大きな特徴。
そのあたりが、普通のニューウェーブ・バンドと一線を画します。
2nd以降、ミニマルな方向にシフトしていくのがちょっと信じられないくらいです。
1. Uh-Oh, Love Comes to Town シングル曲
スティール・ドラムが鳴り響く、陽気なこの曲で幕開け。
デビュー・アルバムの最初の曲にしてはかなり拍子抜けだが、いい曲。
最初にこれを持ってくるあたり、一筋縄ではいかない感じが伝わってくる。
2. New Feeling
ベースがいい!それにツインギターが加わり心地いいリズムを作り出している。
4. Happy Day
唐突にサビに突入し、バーンが奇怪なファルセットを連発する曲。
イントロのピアノとか、ちょっとオシャレなのになあ。(笑)
5. Who Is It?
小品。曲も歌詞も奇怪。
どういった発想でこんな曲作るんだろう・・・
7. The Book I Read
彼らにしては、まともな曲。(笑)
しかしこういう曲にあってもやはりバーンのボーカルは強烈だなあ。
8. Don't Worry About the Government
次々と曲が展開していく、楽しい曲。
バーンはやはり曲作りの天才!3分しかない曲だが、情報量が凄い。
特にお気に入りは最後。(Don't you worry about〜)
トーキング・ヘッズは徐々にミニマルな方向にシフトしていくので、 こういった曲が聞ける1stは貴重だと思う。
9. First Week/Last Week…Carefree
いい曲!聞き所は1分後半からサックスとバーンのスキャットが入る部分。
こういう展開を聞かせるニューウェーブ・バンドはなかなかいないと思う。
10. Psycho Killer シングル曲
有名な曲。「ファファファファーファ」とキチガイのように捲し立てる。
あと、「アイアイアー」とか言ってる。なんだかよくわからないが、圧倒される。
11. Pulled Up シングル曲
こちらもかなりテンションの高い曲。かき鳴らされるギターがそれを盛り上げる。
後半にはバーンのテンションが最高潮に。
卒倒するんじゃないかと思うぐらいに叫び倒して曲は終わる。
2. More Songs About Buildings and Food (1978)
邦題、「モア・ソングス」。トーキング・ヘッズの2ndアルバム。
ここからガラッと雰囲気が変わってきます。名作と言われる4枚目「リメイン・イン・ライト」の方向性へと一直線。
バンドのグルーヴを重視し始め、バーンのボーカルももう歌とは言えないような、わめくような、話し掛けるようなスタイルになってきています。
しかし2の「With Our Love」など、まだまだ1stのように多彩な展開を聞かせるような曲も一部残っていて、過渡期のアルバムと言えるでしょう。
1. Thank You for Sending Me an Angel
初っ端から、グルーヴに重きを置いた演奏を聞かせている。
1stとは明らかに方向性が違うのが分かる。
しかしバーンのボーカルは相変わらず強烈だなあ。(笑)
2. With Our Love
グールヴを追求しつつも、 1stのように次々と曲を展開させていく姿勢も感じられる佳作。
3. The Good Thing
Aメロの浮遊感がたまらない曲。
コーラスを交えて合唱したり、ハンドクラップを入れたり、色々と実験しているようだ。
終わり際、2分30秒あたりから唐突に盛り上がりを見せるのも見事。
5. The Girls Want to Be With the Girls
うーん浮遊感もあるし、捉えどころのない曲だ・・・
6. Found a Job
グルーヴを強烈に意識した曲。
カチャカチャ鳴るギターをバックに、バーンがわめく。
10. Take Me to the River シングル曲
ゆったりとした曲。ティナのベースがいい。
アル・グリーンのカバーで、シングルにもなり、ヒットを飛ばした。
11. The Big Country
こちらもゆったりとした曲。
歌詞はなんなんだ?田舎をバカにしたような歌詞だ。(笑)
3. Fear of Music (1979)
演奏は機械的になり、歌詞も神経症的なものが多くなってきた、3枚目。
ミニマルな傾向も強くなってきており、
それがヒステリックな歌詞、バーンの素頓狂なボーカルとよくマッチしていて、
不気味だがそれでいて心地いい、不思議な楽曲の世界観を作り出しています。
また、1曲目にはアフリカン・ファンクが大胆に取り入られており、次作への方向性を感じさせます。
1. I Zimbra シングル曲
次作に繋がる、アフリカン・ファンクを取り入れたミニマルな楽曲。
1stからは想像もつかない進化だ。
2. Mind
どうしようもなく怠惰な雰囲気が漂う、ラブソング。
時間も金も宗教も何しても君の考えを変えることはできないんだね。と歌っている。
ティナのポヨヨンとしたベースが曲に絶妙にマッチしていていい。
3. Paper
4. Cities シングル曲
グルーヴ、リズム感溢れる佳曲。
ヘロヘロながらもメリハリのよく聞いたバーンのボーカルが心地いい。
5. Life During Wartime シングル曲
こちらも前曲と同様のミニマルでリズム感あふれる楽曲。
サビで声を張り上げるバーンのボーカル、いい。
7. Air
空気についての歌。「場の空気」とかそういう意味での空気のことだろうか。
演奏、歌詞、バーンの歌い方、謎のコーラスが神経症的な、ヒステリック的な雰囲気を強く感じさせる。
Bメロ、サビでのコード展開も多彩で、終わり際に唐突にイントロへと戻る。捉えどころのない曲だ。
8. Heaven
9. Animals
これまたとんでもなくヒステリックな楽曲。
「動物を信用するな、助けてくれない」とか歌っている。
11. Drugs
4. Remain in Light (1980)
ついに全曲ワンコードのみとなってしまったトーキング・ヘッズの4枚目。
アフリカン・ファンク(僕自身どういうものかよくは知りませんが確かにアフリカっぽいです)
に接近しまくった名盤です。多彩なコード展開を見せていた1stの面影はどこへやら。
オケは小細工を除けばほとんど同じ演奏を続けていて、
(その同じフレーズの中で生み出される微妙なニュアンスの違いが曲を深いものにしているのはもちろんですが)
曲が展開するのはほぼバーンのボーカルによってのみ。
その展開のさせ方がものの見事で、曲の長さも4分超なものも多いのですが飽きさせません。
ただこれまでのアルバムとも比べ物にならないくらいに強烈で個性的なアルバムになってしまっているので、
人は選ぶかな。(笑)
1. Born Under Punches (The Heat Goes On)
初っ端からこの曲とは恐れ入る。
ファンキーなギター、不気味に吠えるベースが印象的。
2. Crosseyed and Painless
ほとんどボーカルにしか変化がないのに5分近くも聞かせてしまうのは凄い。
3. The Great Curve
時折挿入される入り組んだコーラスが見事。
1:50付近、5:30付近からはエイドリアン・ブリューのギターソロが聞ける。
4. Once in a Lifetime シングル曲
自分で合いの手を入れているかのようなメロディのサビが印象的。
また、3:25付近から入ってくるギターもお気に入り。
5. Houses in Motion シングル曲
ファンキーなオケをバックに語りかけるようなAメロ。
サビでは前曲と同様に、合いの手が入ってくるリズム感あふれる展開に。
6. Seen and Not Seen
浮遊感満載のオケ。かなり遊んでいる。
8. The Overload
これもかなり遊んでいるが、暗い暗い。
歌詞も何かの崩壊を暗示させるような重い内容となっている。

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