1st. Is This It : |
代表曲、代表アルバムとなると、やはり1stということになるのでしょう。1stから順に聴くことをオススメします。 アルバムを次々に発売し、音楽性を変遷させると共に批判も増えてくるストロークスですが、それはこの1stアルバムの爆発力ゆえといえるでしょう。 爆発的な人気を獲得したこのアルバムの幻想を、未だに引きずってしまっているファンが多いなによりの証拠なのです。 |
ストロークスのデビューアルバム。
この短くてシンプルなデビューアルバムは、世間に鮮烈な印象を与えました。
ただ、基本的には金太郎飴的なアルバムです。 楽曲自体派手というわけでもなく、ただ淡々と演奏しているだけのような印象を受ける人もいるかもしれません。
しかしそのストレートで潔い姿勢が、当時までのゴチャゴチャしたロック界に衝撃と旋風を巻き起こし、
ガレージロック・リバイバルというムーヴメントへと繋がっていきます。
また、ギタリスト2人の奏でるシンプルなギターフレーズが、どことなく緩くて心地いいグルーヴを感じさせるのも大きな魅力。
クールで都会的な、楽曲・バンド全体の雰囲気とは対照的です。 これは後進のバンドにはなかなか真似できない、ストロークスならではの部分といえるでしょう。 |
1stの2年後に発売された、ストロークスの2ndアルバム。
基本的には前作を踏襲しつつ、ちょっと凝ったこともしてみたよ、といった感覚のアルバム。 1stを気に入った人なら、このアルバムもお気に入りとなることでしょう。 |
ついに新たな方向性を模索しだした、ストロークスの3rd。
具体的にはボーカルやギターがこれまでとは違って、色々なことをしています。 ギターはハードロックに接近を見せたりするなど、かなり自由。 そしてジュリアンの歌い上げるメロディラインには、より一層のこだわりが見られます。 一方でベースやドラムなどのリズム隊は、基本的にこれまで同様クール。 「ストロークスさ」を失わずに、何か新しい事をやってみようという姿勢が見て取れます。 |
評価が分かれるストロークスの4枚目。まとまりがないなどと批判されることもあります。
どうやらこのアルバムはメンバー全員が作曲に参加したようで、そこに批判の原因があるようです。 ただ前作からの流れを汲む曲(1や5など)もあるし、今までのストロークスを期待している人たちを完全に裏切るようなものではないはず。
僕自身はストロークスの最大の個性は独特のグルーヴを持つギターにあると思っているのですが、そのギターはこれまで同様特徴的。
新しい作風の楽曲とストロークス特有のギターの融合がその人の好みに合うかどうかで評価が分かれるのでしょう。
1. Machu Picchu
しっかりとしたドラムに小気味いいリズムのギターとベースが乗っかった佳曲。サビはいつものストロークスに戻る。
サビの後にももう一展開あり(若干ハードロックよりのギターリフが聞ける)、なかなか練られています。
2. Under Cover of Darkness
アメリカオルタナバンドの香りが凄いシャッフル曲。
どういうつもりでこの曲を書いたんだろう。シャレのつもりなのだろうか。マジメに書いたわけではないと思う。 どうやらこの曲は5人全員で書いたらしい。どういう流れでこういう曲に?(笑)
5. Taken for a Fool
このアルバムの評価は難しいんですが、僕の感覚ではこの曲は今までのストロークスの正統進化系。素晴らしいと思う。
ギターとベースが蠢いてます。サビはいつものストロークスって感じですね。 |
これまた問題作とされる5th。メンバー全員が作曲に参加しているのは前作と変わらず。
色々なタイプ、色々なジャンルから影響を受けた楽曲が収録されていて、その方向ではなかなか洗練された作品となっており、高い評価を受けています。
ただ1stや2ndが好きなファンからは容赦無い攻撃を受ける作品。
打ち込みっぽいなどと言われたりするんですが、確かに初期に感じられた緩いグルーヴみたいなものはなくなっている気がします。特にギターが機械的になっているような。 しかしだからといって凡作というわけではなく、個性的な作品には仕上がっていると思う。
このバンドはギタリストが2人いるわけですが、彼らが様々なジャンルの楽曲をどのように料理しているかに注目。
これまでとはまた違った、新たなストロークスが見えてくるでしょう。 大きな方針転換を果たした彼らの次回作は、一体どんなものになるのだろう。個人的に気になるところです。
Bonus Track
12. Fast Animals
ボーナストラックとしてこの曲が付いてきたんですが、今作からのシングル2の「All the Time」のB面曲らしい。
これタイトル見ればわかると思いますが、7の「Slow Animals」を速くしただけのシャレ。(笑) |