ミュージシャン


The Strokes [Wikipedia] [YouTube] [Amazon]
都会的でストイックな印象の、ガレージ・ロック・バンド。
ガレージロック・リバイバルと呼ばれる、2000年代初頭のムーヴメントの代表格、というか火を付けた張本人。
同じムーヴメントの代表格である、ハイヴスホワイト・ストライプスなどと比べると、
格段に都会的・現代的で、オシャレな雰囲気を持ったバンドです。
どこか斜に構えているというか、ひねくれているような、そんな印象も感じさせますが、
それでいてなにかを必死に訴えかけているような、なにか内に秘めた信念を持っているようにも感じさせる、不思議なバンド。
ここらへんのバンドとしての印象付けは、中心人物で特徴的なボーカリストである、ジュリアンに依る所が大きいのでしょう。
主なメンバー
ジュリアン・カサブランカス
ボーカリスト。しわがれたクールな声が特徴。張り上げた声もかっこいい。
ニック・ヴァレンシアルバート・ハモンドJr.
2人ともにギタリスト。
基本的に難しいことをやっているようには見えないが、息ぴったりの絡み合わさるようなギターフレーズが印象的。
このバンドの不思議なグルーヴはこの2人に秘密があるのかな。
ニコライ・フレイチュアファブリツィオ・モレッティ
それぞれベース、ドラムス。
クールで機械的という印象。好き放題やっているギター2人をどっしりと支えている。
代表曲、オススメ曲・アルバム
Last Nite1stからのシングル。代表曲。
The Modern Age人気爆発のキッカケとなった曲らしい。同じく1st収録の楽曲。
1st. Is This It 代表曲、代表アルバムとなると、やはり1stということになるのでしょう。1stから順に聴くことをオススメします。
アルバムを次々に発売し、音楽性を変遷させると共に批判も増えてくるストロークスですが、それはこの1stアルバムの爆発力ゆえといえるでしょう。
爆発的な人気を獲得したこのアルバムの幻想を、未だに引きずってしまっているファンが多いなによりの証拠なのです。

1. Is This It (2001)
ストロークスのデビューアルバム。
この短くてシンプルなデビューアルバムは、世間に鮮烈な印象を与えました。
ただ、基本的には金太郎飴的なアルバムです。
楽曲自体派手というわけでもなく、ただ淡々と演奏しているだけのような印象を受ける人もいるかもしれません。
しかしそのストレートで潔い姿勢が、当時までのゴチャゴチャしたロック界に衝撃と旋風を巻き起こし、
ガレージロック・リバイバルというムーヴメントへと繋がっていきます。
また、ギタリスト2人の奏でるシンプルなギターフレーズが、どことなく緩くて心地いいグルーヴを感じさせるのも大きな魅力。
クールで都会的な、楽曲・バンド全体の雰囲気とは対照的です。
これは後進のバンドにはなかなか真似できない、ストロークスならではの部分といえるでしょう。
1. Is This It
気だるいボーカルで始まる。ベースラインも印象的。
2. The Modern Age
地味な曲だが計算尽くされた構成・ギターフレーズ。
3. Soma
左右のギターの役割分担が素晴らしい。しかし右のギターのシンプルさたるや。(笑)
5. Someday シングル曲
7. Last Nite シングル曲
メロディアスなボーカル、クールなベースとドラムに、2つのギターが噛み合わさる様が見事。
9. New York City Cops
シリアスなイントロから始まり、一転してサビはキャッチー。
11. Take It or Leave It
2分頃からのいかにも「ロック」っぽい、しらじらしいギターリフ、ギターソロにちょっと笑ってしまう。
最後の曲だからかな。
2. Room on Fire (2003)
1stの2年後に発売された、ストロークスの2ndアルバム。
基本的には前作を踏襲しつつ、ちょっと凝ったこともしてみたよ、といった感覚のアルバム。
1stを気に入った人なら、このアルバムもお気に入りとなることでしょう。
2. Reptilia シングル曲
時折フィーチャーされる左のギター、時折滑らかな動きを見せる右のギター、蠢くベース、乾いたドラム。
前作からの正当進化系ストロークスを見せつけるかのような曲。
4. 12:51 シングル曲
このボーカルと左のギターがユニゾンするシンプルで不思議なメロディはなんなんだろう。新境地。
6. Between Love & Hate
佳曲。左右のギターの絡み合い、役割分担が見事。
8. Under Control
緩やかでノスタルジック。ドラムもいい感じ。
10. The End Has No End シングル曲
右のギターリフがガンズ・アンド・ローゼズの「Sweet Child O' Mine」に激似。遊び心ですね。
3. First Impressions of Earth (2006)
ついに新たな方向性を模索しだした、ストロークスの3rd。
具体的にはボーカルやギターがこれまでとは違って、色々なことをしています。
ギターはハードロックに接近を見せたりするなど、かなり自由。
そしてジュリアンの歌い上げるメロディラインには、より一層のこだわりが見られます。
一方でベースやドラムなどのリズム隊は、基本的にこれまで同様クール。
「ストロークスさ」を失わずに、何か新しい事をやってみようという姿勢が見て取れます。
1. You Only Live Once シングル曲
どこかノスタルジーを感じさせるようなボーカルのメロディー。
ドラムや右側の印象的なギターはダイナミックなリズムを演出している。
2. Juicebox シングル曲
ハードロックやヘヴィメタルを連想させるようなヘヴィなギターリフで始まるイントロ。
ジュリアンのボーカルも声を張り上げるなど熱い。
3. Heart in a Cage シングル曲
1stや2ndからの正統進化系といえるような曲。
前作までの流れをベースに、ギターが適度に遊んでる。
4. Razorblade
同様。
7. Ask Me Anything
メロトロンでの弾き語り。
11. 15 Minutes
ゆったりとしたテンポで始まるが、次第にヒートアップ。
そして最後、4分10秒すぎから始まる陳腐なギターリフには思わず笑う。なかなか面白い曲。
14. Red Light
4. Angles (2011)
評価が分かれるストロークスの4枚目。まとまりがないなどと批判されることもあります。
どうやらこのアルバムはメンバー全員が作曲に参加したようで、そこに批判の原因があるようです。
ただ前作からの流れを汲む曲(1や5など)もあるし、今までのストロークスを期待している人たちを完全に裏切るようなものではないはず。
僕自身はストロークスの最大の個性は独特のグルーヴを持つギターにあると思っているのですが、そのギターはこれまで同様特徴的。
新しい作風の楽曲とストロークス特有のギターの融合がその人の好みに合うかどうかで評価が分かれるのでしょう。
1. Machu Picchu
しっかりとしたドラムに小気味いいリズムのギターとベースが乗っかった佳曲。サビはいつものストロークスに戻る。
サビの後にももう一展開あり(若干ハードロックよりのギターリフが聞ける)、なかなか練られています。
2. Under Cover of Darkness シングル曲
アメリカオルタナバンドの香りが凄いシャッフル曲。
どういうつもりでこの曲を書いたんだろう。シャレのつもりなのだろうか。マジメに書いたわけではないと思う。
どうやらこの曲は5人全員で書いたらしい。どういう流れでこういう曲に?(笑)
3. Two Kinds of Happiness
今度はU2っぽさが凄い(笑)。わざとやってるんだよね?たぶんね?
ギターは全般的にはストロークスっぽさが抜けてないという感じなのですが、1分過ぎくらいから無理やりエッジのギターを真似ている感じに笑ってしまう。
サビのジュリアンのボーカルのぎこちなさといい、ほぼ確実にシャレでやってると思う。
5. Taken for a Fool シングル曲
このアルバムの評価は難しいんですが、僕の感覚ではこの曲は今までのストロークスの正統進化系。素晴らしいと思う。
ギターとベースが蠢いてます。サビはいつものストロークスって感じですね。
6. Games
5. Comedown Machine (2013)
これまた問題作とされる5th。メンバー全員が作曲に参加しているのは前作と変わらず。
色々なタイプ、色々なジャンルから影響を受けた楽曲が収録されていて、その方向ではなかなか洗練された作品となっており、高い評価を受けています。
ただ1stや2ndが好きなファンからは容赦無い攻撃を受ける作品。
打ち込みっぽいなどと言われたりするんですが、確かに初期に感じられた緩いグルーヴみたいなものはなくなっている気がします。特にギターが機械的になっているような。
しかしだからといって凡作というわけではなく、個性的な作品には仕上がっていると思う。
このバンドはギタリストが2人いるわけですが、彼らが様々なジャンルの楽曲をどのように料理しているかに注目。
これまでとはまた違った、新たなストロークスが見えてくるでしょう。
大きな方針転換を果たした彼らの次回作は、一体どんなものになるのだろう。個人的に気になるところです。
1. Tap Out
アメリカで流行りのR&Bテイストを入れてみたって感じか? でいてギターがやたら機械的なのが印象的。
2. All the Time シングル曲
3. One Way Trigger
まるでa-haの某曲のようなリフに笑う。色々なアイディアを試しているのだろう。
4. Welcome to Japan
今度はダンスミュージックに傾倒。ギターのアプローチがおもしろいですね。
6. 50/50
オルタナ、グランジの影響を感じさせる。 曲の作り自体は従来のストロークスを感じさせるといえるかな。
7. Slow Animals
流行りのアメリカオルタナバンドっぽい作風。しかしギターのアプローチが特有だ。
8. Partners in Crime
なんかアルバムごとに僕が思う従来のストロークスからの正統進化系である楽曲は何なのかを発表していますが、
今作ではこれがそうだと思います。はい。
9. Chances
11. Call It Fate, Call It Karma
やたらノスタルジーな佳曲。 最後にこれをもってくるあたり掴めないアルバムだ。
Bonus Track
12. Fast Animals
ボーナストラックとしてこの曲が付いてきたんですが、今作からのシングル2の「All the Time」のB面曲らしい。
これタイトル見ればわかると思いますが、7の「Slow Animals」を速くしただけのシャレ。(笑)

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