ミュージシャン


The Hives [Wikipedia] [YouTube] [Amazon]
もの凄い勢いで押し通すような印象の、ガレージ・ロック・バンド。
メリハリのついた痛快なギターリフが一番の特徴。聴き手をグイグイと引き込んでいきます。
また、勢いの中にもどこかスタイリッシュさを感じさせるような部分もあるのも魅力。
豪快な音楽性ながら、泥臭いところがほとんどないのがスタイリッシュに感じさせる秘密なのかなあ。
曲自体も、特に3rd以降は一見豪快に見えても実は結構緻密な曲も出てきたりして、工夫を凝らしているのがわかります。
PVもおもしろいですよ。ルックスも統一感がありますし、洒落の効いたバンドですね。
主なメンバー
ハウリン・ペレ・アームクヴィスト
バンドのボーカリスト。 叫ぶようなボーカルが印象的。もの凄い音圧。 ライブでもテンションが高く、忙しなく動き回っている。
ニコラウス・アーソン
ペレの兄で、ギタリスト。コーラスのダミ声もこの人。
ライブでは身をかがめて妖しく観客を睨みつけつつ、一心不乱にギターをかき鳴らす。
ヴィジランテ・カールストロエム、ドクター・マット・ディストラクション
それぞれギター、ベースを担当。
2人ともになかなかインパクトのある外見をしており、ハイヴスのルックス面でも大きな役割を果たしている。
ライブではその外見通り、2人とも仁王立ちしながら雄々しく楽器をかき鳴らす。
特に、ニコラウスは結構激しく動き回っているので、複雑なことや難しいことはヴィジランテが担当しているようだ。(笑)
マットは、ブレイク時のベースソロで脚光を浴びることが多い。
クリス・デンジャラス
ドラムス。バンド、リズムの要。
ハイヴスの楽曲における、ずんずんと突き進んでいくような推進力の原動力となっている。
ランディ・フィッツシモンズ
バンドを影で支える6人目のメンバーらしい。ハイヴス結成のきっかけも彼だとか。
アルバムのほぼ全ての曲を作曲している、謎の人物。単純明快なリフを主体に、痛快で心地よい楽曲を作り上げる。
しかし作曲印税は全てニコラウスに入っている、という噂もあるが・・・?
忍者
NINJA。ハイヴスのライブで、ステージ上に現れる忍者。
ローディーやサポートミュージシャンなのだが、彼らは皆、何故か忍者の格好をしている。
特にペレやニコラウスは所狭しとステージ上を動き回るので、マイクやギター周辺のケーブルに気を使ったりと、忙しそうだ。
代表曲、オススメ曲・アルバム
Hate to Say I Told You So2ndからのシングル。代表曲であり、ハイヴスのヒットのきっかけとなった曲。
Walk Idiot Walk3rdからのシングル。PVと共に大ヒットした代表曲。ミドルテンポでずんずんと突き進んでいく路線の走り。
Won't Be Long一番ポップに振り切ったのがこの曲。まあこんな曲もあるよ、程度に。4thからのシングル。
その他、Tick Tick Boomや、Go Right Aheadなどのシングルがヒット。それぞれ4th、5thの楽曲です。
CP. Your New Favourite Band 出世作はこのコンピレーションアルバム。1stと2ndから楽曲を集めた内容になっています。
2nd. Veni Vidi Vicious
3rd. Tyrannosaurus Hives
オリジナルアルバムで出世作を選ぶとなると、2ndになるでしょう。こちらは荒削りで無骨なサウンドが売り。
3rdは勢いはそのままに、その路線を発展させた、クオリティの非常に高い名盤です。基本的にはこれらがオススメ。
4th. The Black and White Album 一番ポップなアルバムを選ぶとしたらこちら。ただしとっちらかっていて癖もあるので注意。

以上挙げていきましたが、個人的には1stから順に聴いて頂きたいです。ハイヴスは音楽性の変化がわかりやすく、おもしろいですよ。
特に5thの「Lex Hives」はこれまでの総括といった内容で、さらにベテランらしい円熟味あふれる作品に仕上がっているので、それまでの全てのアルバムを聴き終わってからご購入することをオススメします。なかなか感慨深いものがありますよ。
1. Barely Legal (1997)
ハイヴスの1stアルバム。
彼ららしいメリハリのあるギターリフはまだ影を潜めている段階で、単純なギターストローク中心の、ほとんどパンクみたいな音楽性です。テンポも早い。
若くてエネルギーが有り余っているというような状態でしょうか。新人特有の勢いを感じるアルバム。
1. Well, Well, Well
ほぼパンク。
3. Here We Go Again
リフを主体とした曲。2nd以降のハイヴスの原型でしょう。
4. I'm a Wicked One
往年のパンクを思い出させるかのようなポップな曲。
13. The Stomp
Bonus Track
15. Lost and Found
16. Howlin' Pelle Talks to the Kids
ペレがご高説を垂れてるナンバー。結構好き。
2. Veni Vidi Vicious (2000)
ハイヴスの2ndアルバム。
1stは本当にハチャメチャにギターをかき鳴らしている、という感じでしたが、
今回はそういう曲ばかりではないので、リズム隊が映えてきています。
特に、メリハリのよくついたギターリフが目立つような曲が増えてきており、それがヒットに繋がっていきます。
オリジナルアルバムで彼らの出世作を選ぶとすれば、このアルバムということになるのでしょう。
有効に小技を効かすなど、楽曲にも遊び心と余裕が垣間見れてきています。
1. Declare Guerre Nucleaire
初っぱなのリフからして1stとは趣が違うのがわかる。それでいてペレのボーカルはさらにパワーアップしてますね。
2. Die, All Right! シングル曲
佳曲。よくメリハリのきいたいいリフ。以降のハイヴスを象徴している曲でしょう。
3. A Get Together to Tear It Apart
25秒あたりなどで聞けるポップなギターフレーズが印象的。
4. Main Offender シングル曲
またいいリフが聞ける。シングル曲にこういう曲を選んでいるのを見ると、2作目にして本人たちも特に意識してやってきているのだろう。
1分30秒あたりの短いブレイクなども小洒落ていて余裕を感じる。
6. Hate to Say I Told You So シングル曲
有名曲。ハイヴスがヒットするきっかけとなった曲。
ごくごく単純なリフがどっしりとしたドラムに乗っかり、どんどん曲が進行していく。
ドラムのシンコーペーション(1分30秒あたり)やベースソロ(2分10秒あたり)など、小技も有効に活かした佳曲。
7. Introduce the Metric System In Time
クリスのドラムの見せ所。
8. Find Another Girl
ジェリー・バトラーのカバー曲。ペレのボーカルがなかなかハマっている。
12. Supply and Demand シングル曲
相変わらずシングル曲で顕著な、メリハリのついたリフ。
Bonus Track
13. Untutored Youth
クラッシュなどの往年のパンクを思い出させるかのような曲。
14. Fever
15. Mad Man
3. Tyrannosaurus Hives (2004)
いよいよ凝った楽曲の多くなってきた、ハイヴスの3枚目。
今まで通りの勢いたっぷりの楽曲もありますが、
2つのギターが絡み合う2、ポップなサビの5、キャッチーなイントロの6など、なかなかバラエティ豊かな内容です。
作曲方面ではもうなかなか手慣れた所を見せていて、今振り返ればむしろ荒削りな所が売りといえる2ndと比べると、こちらはかなりの完成度を誇った内容になっています。どちらがより好みかは人それぞれでしょう。
一方、ペレのボーカルは圧巻の一言。ハイヴスのアルバムの中でも最大のテンションで歌い切ります。
1. Abra Cadaver シングル曲
1分半で駆け抜ける最大テンションのイントロナンバー。聴き手の期待を一気に増幅させる。
2. Two-Timing Touch and Broken Bones シングル曲
イントロ、Aメロの絡み合わさるような2つのギターリフが印象的。
一方、サビはスネアドラムと単純なギターストロークのみで構成されており、曲の展開にもメリハリがきいている。
3. Walk Idiot Walk シングル曲
PVと共に大ヒットしたシングル曲。
タムを交えたドラム、そして終始一貫して鳴り続けるベースリフを基調に、ずんずんと突き進んでいく。Aメロのギターリフも印象的。
5. A Little More for Little You シングル曲
勢いはそのままに、ポップな路線のシングル曲。なかなか上手いです。いい曲です。
7. See Through Head
シングル曲になっていてもおかしくない完成度。ペレのボーカルも圧巻。
11. Dead Quote Olympics
コーラスを従えたペレのシャウトボーカルの独擅場。楽しい曲。
12. Antidote
クリスのドラムを中心として、リズムの妙で魅せるミドルテンポの佳曲。
Bonus Track
13. Uptight
4. The Black and White Album (2007)
ごった煮度合いが前作よりも色濃くなってきた、ハイヴスの4枚目。
アルバム全体としての長さも、前作までは30分未満と短かったのに対し、今作は50分近く。
もの凄い実験性・雑食性を見せ、よく理解できない曲もしばしば。(笑)
4や7などのオシャレな曲、ほぼラップの10、謎のインストゥルメンタル6など、やりたい放題。
今まで通りの楽曲もあり、ポップに決めた曲もあり。
創造性を重視し、とっちらかっても楽しければいい。全部詰め込んでしまえ。という思い切りを感じるアルバムです。
他のアルバムと比べると、一番ポップなのがこのアルバムかな。
1. Tick Tick Boom シングル曲
ヒットしたシングル曲。タイトルでわかる通り、単純なリフを主体に、メリハリの効いた展開で聞かせる。PVも楽しい。
2. Try It Again
2曲目にこれを持ってくるかという感じ。2つのギターが交互に、そして同時に鳴るイントロですぐやられる。
このように単純なリズムを強調する楽曲はハイヴスでは珍しい。クリスのドラムも映える。
3. You Got It All... Wrong
1stに通じる勢いを持っている。メロディはなかなかポップ。
4. Well All Right!
なんだこのオシャレな曲は。 一方、ペレのボーカルはテンションが高い。その対比が新鮮。
6. A Stroll Through Hive Manor Corridors
謎のインストルメンタル。
7. Won't Be Long シングル曲
ポップに振り切ったシングル曲。
イントロで右のギターがサビのフレーズをさり気なく奏でる所など、随所に見られる気の効いた演出に、むしろ違和感。(笑)
Aメロではペレが低くてなかなか渋い声を聞かせている。なかなかの名曲。
8. T.H.E.H.I.V.E.S. シングル曲
謎のシングル曲。意図がわからない。(笑)
9. Return the Favour
パンク。サビで合唱する所など、往年の青春パンクを連想させる。
10. Giddy Up!
ラップ。もはやラップ。
11. Square One Here I Come
一転ハイヴスらしい曲。振れ幅大きいアルバムだ。好きな曲。
1分30秒以降の展開は見事。高い完成度。クリスのドラムも光っている。
12. You Dress Up for Armageddon
4つ打ちギターリフ主体の、リズム感溢れる楽しい曲。
サビやサビ2回目後の展開(2分15秒付近)とか、スパークスっぽいと感じた。
13. Puppet on a String
これもスパークスっぽいかも。
16. Hell No
5. Lex Hives (2012)
ハイヴスの5枚目。色々とぶっ飛んだ4枚目と比べると、かなり落ち着いた内容になっています。
今までの総集編のような内容で、1stにも通じる疾走感をもった楽曲もあり。4thのように実験性の高い楽曲もあり。
比率としてはミドルテンポでどっしりとしたリズムの楽曲も増えており、円熟味が増したベテランらしい内容。
2や7、12などはお見事とか言い様がありません。
勿論、かといって勢いが後退しているわけではありません!威圧感たっぷりのハイヴスらしい作品といえるでしょう。
1. Come On!
1分しかないオープニングナンバー。「カモン」言ってるだけなのにこの圧倒的パワー。
2. Go Right Ahead シングル曲
ELOの「Don't Bring Me Down」のリフを引用。
そのリフを主体としてずんずんと突き進んでいくミドルテンポの佳曲。
3. 1000 Answers
1stから一貫して続けてきた、疾走感のあるナンバー。
4. I Want More
3rdからちらほら見かけ始めた、どっしりとしたスローテンポのナンバー。
5. Wait a Minute シングル曲
4thにも通じる、ハイヴスの雑食性を感じさせるナンバー。
7. Take Back the Toys
だんだんと下降していく単純なコード進行、マットとクリスによって紡がれる強靭なリズムが印象的。
コーラスで聞こえてくるニコラウスのダミ声も映える。名曲。
12. Midnight Shifter
どっしりとしたリズムに、威圧感たっぷりの、圧倒的なペレのボーカル。
それをサックスが飾り付けて、楽しい曲になっている。こういう曲で締める所に、ベテランの余裕が感じられる。
Bonus Track
13. High School Shuffle
14. Insane

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