邦題、「ニュー・ライフ」。デペッシュ・モードのデビューアルバム。
中期以降のデペッシュ・モードからは考えられないような、キラキラとしたポップなサウンドが特徴です。
このアルバムで作曲を主に担っているのは、ヴィンス・クラーク。
どの曲もシンセサイザーの様々なフレーズが巧みに重ね合わされて出来ており、ポップな仕上がりになっています。 特にシングルとなった3曲は秀逸な出来栄えです。
11. Just Can't Get Enough
シングル曲。かなり有名な曲で、スマッシュヒットを飛ばしました。
まず、イントロのリズミカルなシンセフレーズにやられる! そしてまるでドラムのフィルインのようにワンポイントで入るブラスなど(1:40、2:55付近)、聞き所満載です。コーラスもいいし。 最後はガーンのボーカルとイントロのシンセフレーズが同時に響き渡りながらフェードアウトして終わります。
Bonus Track
12. Dreaming of Me
ボーナストラックとして、初期の3つのシングルの中で唯一このアルバムに入らなかった、この曲も入っていました。
この曲もなかなかの佳曲。
左右からそれぞれ聞こえるウネウネした2本のシンセリフもいいですが、
個人的な一番の聞き所はサビ終わりのコーラス。(「dreaming of me〜〜〜」と伸ばす所) この伸ばしている部分は、その途中でコードが変わるため、 ガーンのボーカルが同じ音程を伸ばし続けている一方、コーラスは音程を変えているのですが、 そこがなんともいい。(笑) 曲の終わり際(3分以降)にガーンがセクシーに呟くのもいいですね。 |
デペッシュ・モードの2ndアルバム。
ヴィンス・クラークが抜け、マーティンが作曲を担当することになってから最初のアルバムです。
プロデュースや音作りを担当することになる、アラン・ワイルダーが加入するのは次のアルバムからなので、
彼ららしさが存分に出ている、というわけではありませんが、 マーティンの作曲能力はもう既に開花していて、聞き応えは十分です。
むしろヴィンスの影を引きずっているのか、サウンド自体は前作と同様ピコピコサウンドだったり、
マーティンなりに「ポップ」な楽曲を作ろうという意図が見えたり、そこが逆に特色になっています。 |
アラン・ワイルダーが加入したデペッシュ・モードの3rdアルバム。
アランの手腕により、インダストリアル・サウンドが早速導入されており、 曲がよりリズミカルになると同時に、その雰囲気も冷たく機械的なものになってきています。
しかし時折4のサビに見せるような人間味溢れるメロディやアレンジが
いいアクセントになっていて、彼ら独特の雰囲気を獲得することに成功しています。
この路線は次作以降も推し進められていき、デペッシュ・モードは売り上げをどんどん伸ばしていきます。
その萌芽ともいえる、記念的なアルバムといえるでしょう。 |